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アイドルオタクとドラマオタクとetc.

「アイドル性」に惹かれる

「アイドル」と一口に言っても、多様なアイドルが存在する時代になった。

 

良し悪しとかではなく、どのアイドル・どのグループも見せ方が異なる、売り出し方も異なる、唯一無二を目指している。

 

その中に存在する、「アイドル性」を持っている人に惹かれる。

 

King & Princeのニューシングル「なにもの」

2人体制となって、初めてのシングルだ。

 

「なにもの」のMV、ジャケ写、カップリング曲の選曲、全てこだわり抜かれているそれは、CDを買っている、というよりもプレゼントしてもらっている感覚に近い。

 

なかでも、MVの終盤では、2人がステージに向かう後ろ姿のカット。スポットライトを浴び、こちらを楽しませようという気概が画面からも伝わってくる。何より本人たちが楽しんでいるから、こちらも楽しい。

 

・・・

「なにもの」のファンクラブ限定盤(Dear Tiara盤)には、『話をしようよ』という楽曲が入っている。

この曲は髙橋海人が作詞作曲した曲である。(※クレジットは「海人」名義である)

『話をしようよ』の歌詞を、歌詞カードで曲を聴く前に読んだら、思いがけず泣いてしまった。

コーヒーが入ったよ

どしたの?って 別にどうも

もういいなんて言わないで

ここにはきみと僕だけ

の歌い出しから始まる。きみと僕。

 

「私なんか見えてないでしょ」って

きみは言うけど

なわけないじゃん

全部きみのためで

僕らのため

勘がいい方は「きみ」と「僕」の対象が誰なのかはお分かりであろうが、ここでいう「きみ」はファン、「僕」は海人もしくは廉個人(「僕ら」はKing & Prince)なのである。

 

ファンがライブとかに行った時によく思うことの一つ、「ちゃんと見えているのかな」「ちゃんとアイドルに必要とされているのかな」の気持ちが、「なわけないじゃん」で全て吹っ飛ぶ。

 

「全部きみのためで 僕らのため」お互いに必要とし合っている存在であると、アイドルからの歌詞に綴られている。

 

歌詞とはまた別の話になるが、永瀬廉のRadio Garden(※レコメン!内の永瀬廉の冠ラジオ番組)で、King & Princeが5人から2人になるという報告をした時に、ファンがちゃんとアイドルの力になれているのか不安になった時の「皆さんが思ってしまったかもしれない"たかがファン"という存在が僕らにとってはアイドルを続けようと思う意味になったことを知っていてください。」に通ずる部分でもある。

 

目には目で 歯には歯らしいから

じゃあ、愛には愛を

きみのくれる大きなそれに

負けないサイズのやつを

 

「目には目で 歯には歯らしいから」の歌詞に海人らしさが出ていて、だからこそ「愛には愛を」の歌詞を書いたことも全て伝わる。「負けないサイズのやつを」の「サイズ」がアイスのサイズを連想させるような気がして、雰囲気が好きだなと思う。(個人の感想)

 

本当は すごく怖くて

いつも足は止まりそうなんだよ

何かに追われて

何かを追いかけて

涙も流れて

 

でもきみだよ、きみなんだよ

僕にはきみがいるんだよ

僕らの愛の話

そうさ 話をしよう

 

時に弱気になることもある。それはアイドルであり、人間でもあるから。「でもきみだよ、きみなんだよ 僕にはきみがいるんだよ」の「いる」は必要の意味の「要る」と、存在が「居る」の両方に受け取られる。

「僕らの愛の話」のストレートな「愛」の歌詞をファンに向けて伝えている。『話をしようよ』は以前から温めていたこと、そして、今回のタイミングで出そうと思ったこと。ファンクラブ限定盤にこの曲が入ること。全てここに詰まっている。

 

これから、どんなアイドルとして存在してくれるのだろうか。「なにもの」にもなれる2人。ファンに向けた暖かな気持ちを、両手を広げて受け止められるように、そして、暖かな気持ちを伝えられるように、いつまでもファンでいたい。

 

この先地図のない道

喜びも不安もきみと共に

僕らの夢の話

そうさ 話をしよう

もっと 話をしよう

 

きみたちのアイドル性に、惹かれている。